鰻 すが原
2007年12月30日

ご近所にある、小さな鰻屋さん。
こちらに伺うのは、今回が2回目。
幾度に、「また、食べに来たい」と思わせる、不思議な魅力をもったお店です。

注文をしてから鰻を焼く、昔ながらのスタイルのお店で、おばあさんとその息子さんがお店を仕切っています。
鰻が焼き上がるまでの時間、毎回でてくるのが、おばあさん手作りのフクロウ・ストラップ。
端切れでつくったフクロウの小さな人形なのですが、これが籠に綺麗に並べられた状態ででてきて、その中から好きなものを頂けます。
既に我が家には2羽のフクロウが…。これが増えていくのも楽しみです。
また、店内には、フクロウの置物やら、フクロウに関する諸説が書いてあるリーフレットやら。
お茶をすすりながら、あちこち見ていてあきません。

鰻は、カリッと焦げ目が付く位に焼いてあり、中がふっくらとしている関東風なのかな?
タレがとても美味しいです。
お値段も、おとく丼だと1600円から注文が可能で、お財布にも優しいです。
ちなみに、前回伺った時に食べたキモ焼きが、とても大きくって美味しかったです。
こちらは夜のみのオーダーになります。

出前用のメニューには、
「最高の味をと努力している無名の店 実質のこだわり続ける人の通う店」
「活鰻、備長炭、一筋に 六十余年」
との、キャッチが。。。
今後も、この言葉の通りに、美味しい鰻を提供してくれると思います。

最後に、こちらのお店にまた来たくなる理由は、お店を仕切るおばあさんにあり。
とてもキュートで素敵なおばあさんです。
私たちが食事中に、わざわざ空模様が怪しくなってきたことを心配して教えにきてくれました。
また退店後、帰宅途中で偶然おばあさんに遭遇。
ちょっとした会話の後、「また、いらして下さいね」と、丁寧に頭をさげて下さったのも、印象的でした。
また食べにいきまーす。

鰻 すが原(中野新橋駅徒歩5分)

『則天去私』Visioni Incrociate × クロッシング・ビジョン
2007年12月02日

『則天去私』Visioni Incrociate × クロッシング・ビジョン
会場:イタリア文化会館 東京
会期:2007年12月2日

リーフレットによると、『クロッシング・ビジョン』は日伊両国で開催される一連のダンス・音楽プロジェクト企画です。両国のボディランゲージの研究と考察の機、コミュニケーションの場として設定され、両国のアーティストが混合したライヴも発表されます。
今回は二日間の公演で、私が観に行ったのは二日目。前半は、イタリアから来日したFransesca Selva ダンス・カンパニーのカッテラーニ・サーラのソロ・ダンス・パフォーマンス、後半は日本のアーティストが中心となったサウンド・ダンス・パフォーマンス『則天去私』でした。

前半のソロ。最初が驚いた。
開演のベルもなく、会場が暗くなり、徐々に観客も静まり返っていく中、舞台の右端にぼぉっと三角形のものがみえてくる。子どもの笑い声とオルゴールのようなメランコリックな音楽から始まったので、「また幼児回想的な舞台なのかしら。ということは、あそこにあるのはクリスマスツリーかしら」と、若干辟易していたら違った。スポットライトがぱっと灯ると、ツリーだと思っていたのは、上半身裸でワイヤーのはいった赤いベルベットのスカートをつけたダンサー。スカートの上に白い羽が散らされ、舞台で踊るたびにその羽がステージをフワフワと舞います。また、彼女のムダな筋肉のない鍛えられた体と短かくカットされた黒い髪、精悍な顔立ちは、女性というよりも中性的な印象、または少女から女性になる前の戸惑いを残した体を感じさせます。
やや甘い雰囲気の導入部分と、メインのハードな踊りのバランスはどうなのかしらと思いましたが、踊り自体は巧みで、ギャラリーを惹き付ける力強さがありました。ただ、彼女がダンスを通して伝えたい真意が今ひとつ理解しがたかったです。子どもと大人の狭間のような、もどかしさは感じたのですが。。。

後半の『則天去私』は、サウンドクリエーター 沢口真生氏のサウンドスケープをメインに、別々のアーティストによる5つのオムニバム形式の作品です。
リーフレットには、「最新のデジタル技術を駆使したフルサウンド音響で再生される…」と書いてあるのですが、会場の音響が悪いのか、「空気の温度や湿度まで文字通り肌で感じる」音を体感することはできませんでした。そのため、自然に囲まれた舞台をサウンドで創出てして、アーティストはその空間からインスピレーションを得て表現している…という感じが伝わってこない。アーティストがパフォーマンスしている雰囲気も、もちろん伝わらない。個々の作品のパフォーマンスは、個性がでていて面白かったのですが、根っこのコンセプト、沢口真生氏が創りだしたかった空間が、舞台上に出現しきれなかったのが残念です。

個々のパフォーマンス、私が得たインスピレーション、ともにそれなりに面白かったと思います。しかし、アーティストが真意としたところを私が感じきれていなく、それがまた、バターをつけ忘れてパンを食べてしまったような、何か物足りない印象を。うーん、残念でした。